「不登校の時、ゲームが救ってくれた。だから私はAIでバーチャルコミュニティを作る」ChatGPTで気づいた自然言語の限界。東京理科大合格

浜田さんは将来、自然言語からメンタル状態を管理するAIを作成し、バーチャルコミュニティに搭載したいと考えています。具体的には、精神的に悩みを抱えている人たちのコミュニケーションツールとしてバーチャルコミュニティを作り、そこでメンタル状態を管理し、必要に応じて医療機関に情報を提供したいという明確な目標を持っています。

このテーマに関心を持ったきっかけは、彼女自身が不登校になった時の経験でした。その時、同じ悩みを抱えている友人に相談をすることができたことで、心の支えを得ることができたといいます。同じ境遇の人と話すことで不安が軽減され、立ち直ることができた経験が、この目標の原点となっています。

浜田さんは、ゲームが人々に楽しさを提供し、コミュニケーションツールとしての役割を持ち、現実逃避ができるというよさのおかげで精神的に悩んでいる時に立ち直ることができたといいます。バーチャルだと顔が見えないからこそ安心感があると感じています。このバーチャルコミュニティは些細なことでもすぐ相談でき、同じような人が集まるので不安が軽減されると考えています。

メンタルクリニックの課題にも着目

さらに浜田さんは、現在需要が高まっているメンタルクリニックが新規予約困難や診察時間に時間がかかるという問題を抱えていることにも着目しました。この社会課題を解決するために、バーチャルコミュニティで得られたデータを必要に応じて医療機関に情報を提供することで、医療機関と患者の双方を支援したいと考えています。心理学は統計学的手法を広く活用しているため、AIと統計学を中心に学びたいという明確な方向性を持っています。

YouTubeの探究活動で学んだ、AIの重要性と限界

浜田さんは高校2年生の時、探究の授業でYouTubeの登録者数を増やす方法について探究しました。このテーマの探究をする中で、良質なコンテンツや発信者の知名度など、登録者を増やす上で重要な要素が色々ありましたが、その中でも重要なのはYouTubeのディープラーニングというAIのアルゴリズムに選ばれて「おすすめの動画」に表示されることだということが分かりました。

ここでもAIが重要だということを知り、彼女が目標にしているバーチャルコミュニティを作るにあたってAIは必要不可欠ということが分かりました。しかし、AIには情報漏洩のリスクや思考の過程が見えないなどといった課題がある事も分かり、頼りすぎてはいけないということを学んだといいます。AIの可能性と限界の両方を理解したことが、彼女の探究をより深いものにしました。

ChatGPTでタスク管理システムを作成!自然言語の曖昧さを実感

浜田さんは課外活動で、大学受験生用のタスク管理ができるシステムをChatGPTで作成しました。全二回の課外活動で、まず第一回はオンライングループワークで作成するシステムのテーマと機能の内容を決めました。次に第二回は、対面で集合しChatGPTに打ち込む指示内容を考え、実際に作成していきました。

彼女たちのグループは、志望大学や当人の成績だけではありきたりなので、性格まで情報として入れてタスク構築ができるシステムを作成しました。そこで浜田さんは、AIに打ち込む時に想定通り動いてくれなかったり、より正確に指示を書き直す必要があったりして、普段使っている自然言語の曖昧さを学んだといいます。

またグループワークだったこともあり、自分にはない発想の仲間の意見がとても参考になり、新しい視点での考えを聞くこともできました。全体を通して約2時間程度でシステムが出来上がり、AIの便利さを痛感したといいます。AIの効率のよさと、現状ではAIは自然言語を全部理解できないという限界の両方を実体験として学んだのです。

東京理科大学で実現したい、具体的な学習計画

浜田さんは東京理科大学で以下の具体的な学習計画を立てています。

1年次には、応用数学入門やプログラミングなどの基礎を固めます。2年次には、数理統計学基礎1及び演習、データサイエンス・AI応用基礎、コンピュータ数学基礎1及び演習を履修し、基礎の復習と習った基礎を使った学習をしていきたいとしています。3年次には、ソフトウェア科学、数理統計学、人工知能を履修し、バーチャルコミュニティを作るにあたって必要な知識を入れます。そして4年次には卒論として、実際にバーチャルコミュニティ作りに取り組みたいと考えています。

特に、自然言語処理を専攻する松崎教授の授業であるデータサイエンス・AI応用基礎を履修し、AIについて深く学びたいと述べています。具体的な教授名や講義名まで調べ、自分の目標実現にどう役立つかを明確に説明できています。

東京理科大学のポリシーへの共感

浜田さんは、精神的に悩みを抱えている人や医療機関の人々に豊かな生活を提供したいという目標から、東京理科大学の「応用数学に基づく幅広い視野から真に豊かな社会の実現に貢献する」というポリシーに強く共感しました。この学習計画をこのポリシーのもと実行することで、目標達成に繋がると確信しています。

合格の鍵となったポイント

浜田さんの合格には、いくつかの重要な要素がありました。

第一に、自分自身の不登校経験という個人的な体験から社会課題を発見した点です。不登校の時に同じ悩みを抱える友人に相談できた経験を、「精神的に悩みを抱える人へのサポート」という社会的なテーマに昇華させました。個人的な痛みを社会貢献の原動力に変える力が評価されました。

第二に、複数の実践的な活動を通じてAIの可能性と限界を学んだ点です。YouTubeのアルゴリズムに関する探究活動、ChatGPTを使ったタスク管理システムの作成。これらの活動を通じて、AIの効率性と自然言語理解の限界という両面を実体験として学びました。

第三に、メンタルクリニックの社会課題にも着目した点です。個人の経験だけでなく、「新規予約困難」「診察時間の長さ」という具体的な社会課題を調べ、それを解決する方法として医療機関への情報提供という具体策を示しました。

第四に、4年間の具体的な学習計画を示した点です。1年次から4年次まで、どの講義を履修し、どのような力をつけていくかを明確に説明しました。特に松崎教授の自然言語処理という具体的な研究分野まで調べ上げたことが、本気度を示しました。

第五に、大学のポリシーと自分の目標を結びつけた点です。「応用数学に基づく幅広い視野から真に豊かな社会の実現に貢献する」というポリシーに、自分の「精神的に悩みを抱えている人や医療機関の人々に豊かな生活を提供したい」という目標が合致することを明確に示しました。

浜田さんが目指す将来像

浜田さんの将来像は明確です。自然言語からメンタル状態を管理するAIを作成し、バーチャルコミュニティに搭載すること。精神的に悩みを抱えている人たちが些細なことでもすぐ相談でき、同じような境遇の人が集まることで不安が軽減される場所を作ること。そして必要に応じて医療機関に情報を提供し、メンタルクリニックの予約困難という社会課題も解決すること。

不登校という辛い経験を、同じ悩みを抱える人を助けるための原動力に変えた浜田さん。その想いと、YouTubeの探究やChatGPTでのシステム作成という実践的な活動が、東京理科大学への合格につながりました。

総合型選抜で大切なこと

浜田さんの合格事例から学べることは多くあります。彼女は自分の辛い経験を隠さず、それを社会貢献のテーマに昇華させました。不登校という個人的な体験から、精神的に悩みを抱える人へのサポートという社会的なテーマを見出したのです。

また、YouTubeのアルゴリズム研究やChatGPTでのシステム作成という実践的な活動を通じて、AIの可能性と限界を実体験として学びました。特にChatGPTでのシステム作成では、「自然言語の曖昧さ」という重要な課題を発見し、それが自分の研究テーマである「自然言語からメンタル状態を管理するAI」の重要性を裏付けています。

総合型選抜では、「あなたの想い」と「行動」、そして「伝える力」が評価されます。浜田さんの事例は、個人的な経験から社会課題を発見し、実践的な活動を通じて学び、大学での具体的な学習計画を示した好例と言えるでしょう。自分が何を実現したいのか、なぜその大学・学部でなければならないのかを明確にすることが、合格への第一歩となります!