合格者の声
「20軒しか残らない街から、ヨーロッパへ」
――足袋で世界市場に挑む高校生
中央大学国際経営学部 合格

原点|“衰退産業”と向き合った家業の現実
彼の挑戦は、埼玉県行田市から始まりました。行田市は、かつて日本最大の足袋産地として栄え、昭和初期には約300軒の足袋店が存在し、年間8,400万足もの足袋を生産していました。しかし、洋装化と工業化の進展により需要は激減し、現在では20軒にも満たない状況です。
彼の家は、その数少ない足袋店の一つです。家業を訪れ、父や職人たちが誇りをもって足袋づくりに向き合う姿を目の当たりにしたことで、「この文化を終わらせてはいけない」という強い使命感を抱くようになりました。
気づき|足袋は“伝統”ではなく“新しい履物”として評価される
家業に関わる中で彼が知ったのは、国内での需要低迷とは対照的に、海外で足袋への関心が高まりつつあるという事実でした。足袋は海外では「伝統衣装」ではなく、「裸足感覚の新しいフットウェア」として受け止められています。
この可能性を確かめるため、彼はカナダへ留学。現地のストリートイベントで実際に足袋を履いてもらい、率直な感想を集める調査を行いました。その結果、多くの人が足袋を“日本文化”ではなく“革新的な履物”として評価し、強い関心を示しました。

実体験から得た確信|海外展開こそが再生の鍵
この経験を通じて彼は、足袋産業を再生する最も現実的な方法は、海外、とりわけ文化的価値への感度が高いヨーロッパ市場への進出だと確信します。
彼が参考にしたのが、海外展開によって再生を果たした日本の伝統ブランドの事例でした。国内市場に依存せず、国際見本市に直接出展し、現地で商談を行うことでブランド価値を再構築した点に強く影響を受けました。
なぜ中央大学 国際経営学部なのか
彼が進学先として「中央大学国際経営学部」を選んだ理由は、伝統産業を「文化」ではなく「ビジネス」として世界に展開するための実践的な学びが得られると考えたからです。
経営戦略、マーケティング、国際ビジネスを体系的に学び、将来は足袋を“日本の履物”ではなく、“世界のライフスタイル商品”として確立することを目標としています。
合格の決め手|家業と世界を結びつけた明確なビジョン
彼の志望理由が評価された最大の要因は、「なぜ足袋なのか」「なぜ海外なのか」「なぜ国際経営なのか」が一本の線で結ばれていた点にあります。家業という個人的な原体験を、国際市場という具体的な舞台に結びつけたことで、将来像が明確に伝わりました。
これから|足袋を“世界の身体文化”へ
彼は将来、足袋を「和装の一部」ではなく、「身体文化としてのフットウェア」として世界に発信することを目指しています。20軒しか残らない街から始まった挑戦は、今、ヨーロッパ市場へと視線を向けています。
伝統を守るだけではなく、経営によって未来へつなぐ。その第一歩が、中央大学国際経営学部での学びとなります。
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